ジーンズの色落ち、加工について知ろう【ジーンズ入門(4/5)】
みなさま、こんにちは♪
ジーンズソムリエ こっとんこっとんです。
ジーンズ初心者女子に贈る連載 4回目の今日は、ちょっぴり小休止♪ 番外編として、「知っておいて損はない!」ジーンズの色合いに関する豆知識をお届けしたいと思います。
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紺色、藍色、水色・・・ジーンズにはいろんな青がある。
もともとデニム生地は濃い藍色です。
それが着たり洗濯したりを繰り返すうちに次第に 濃い藍色 → 淡い水色 へと変化していきます。
でも、ご存じのとおり、中古でも自分で穿きこんだのでもなく、”新品の” 淡い水色のジーンズもあります。
そういったジーンズはどうやってできてるかというと、濃い藍色のジーンズに ”着古した感じが出るような加工” を施しているんです。
つまり、わたしたちが見慣れた淡い水色のジーンズは、もともと濃い藍色だったのを長くはいて色落ちした状態になっているか、もしくは、そんな風に見える加工を施したものという事になります。
日本で最初にジーンズが売られはじめたのは第二次世界大戦後。米軍から払い下げられた ”中古のジーンズ” でした。日本では、最初から淡い水色のジーンズに馴染みがあったんですね。
加工もいろいろ。
ウォッシュ加工
ウォッシュ(ワンウォッシュ)加工は、名前のとおり ”水洗い” の加工です。
最初の洗濯では特に激しく色が出たり、縮みが出たりするので、製品として販売する前に安定させておく、また、カタさをやわらげて肌なじみをよくするといった意味があります。
男性向けのジーンズブランドでは ”ノンウォッシュ” ”生デニム” といった水洗いされてない製品もありますが、一般的なレディスジーンズにはほぼ必ずウォッシュ加工は施されています。
ヒゲ加工
ジーンズをはいていると座ったときに太もものつけ根あたりにシワが出ますが、このシワが次第に色落ちしていき ”ネコのヒゲ状” に白くなることから、この部分の色落ちを ”ヒゲ” といいます。ヒゲ加工は、その ”ヒゲ” など主に筋状の色落ちを出すための加工です。
”ヒゲ台” と呼ばれるシワをかたどった板にジーンズの足を通し、表面をヤスリでこすることによってヒゲ台の凹凸にそったアタリ(色落ち)を出します。
サンドブラスト
サンドブラストは、太ももやヒザなど、大きな色落ちを表現するための加工方法です。名前のとおり ”砂の吹きつけ” によって色落ち感を出します。
写真右がサンドブラスト直後、左はサンドブラストのあとウォッシュ加工を施したもの。
*取材協力: 株式会社 辺本(なべもと)(岡山県井原市)
ほかにも、
この他にも、ダメージ加工やレーザー加工、ストーンウォッシュ、ケミカルウォッシュなど、さまざまな加工の方法があります。
色落ち感を出さず、濃い藍色のジーンズに仕上げる場合はウォッシュ加工のみ。やわらかい淡い水色に仕上げる場合は、複数の加工を組み合わせて色落ち・ダメージ感を出します。
色落ち感のあるジーンズやダメージジーンズが濃色のジーンズと比べて高価なことがあるのは、このように加工に手間がかかっているためです。
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ジーンズの色合いと加工のお話、いかがでしたでしょうか。
次回は、ジーンズ入門 最終回。ジーンズ初心者女子さんにオススメのブランドをご紹介したいと思います♡
コラム: 究極の色落ちを求めて ~ 尾道デニム・プロジェクト
尾道デニムプロジェクトは、広島県の尾道市で進行中の ”本物のユーズド・デニムを創作するプロジェクト”
尾道で働く人たちにジーンズを1年使ってもらい、それを販売するというもの。ジーンズは、1週間ごとに専門の業者で洗濯されます。
着用者は、市長さんから住職さん、漁師さん、大工さんなど、実にさまざま。
ユーズド感を ”加工” で出すのではなく、実際に着用することによって作っていく興味深い取り組みです。
デスクワークの人のは穏やかな色落ち、身体を動かすお仕事の人のはメリハリが強く、漁師さんのは塩による色味の変化もあったりと、職業によっても色落ちの仕方が大きく違うそう。
最近、尾道在住者でなくてもプロジェクトに参加できるキットが発売されました。
ONOMICHI DENIM PROJECT
尾道デニム・スターターキット(ONOMICHI DENIM PROJECT)
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