「これであっているのか…？」寺西拓人さん自身のちょんまげ姿に不安も。「『新 画狂人北斎』－2025－」の事前取材会

西岡徳馬さん、雛形あきこさん、寺西拓人さん（timelesz）、廣瀬智紀さんらが出演する舞台「『新 画狂人北斎』－2025－」の事前取材会が、2025年10月17日 紀伊國屋ホールにて開催されました。

会には、4名のキャストの他、演出の宮本亜門さんも登壇。
本番さながらの演技で行われたゲネプロの後、囲み取材では、まもなく本番を迎える今の想いを語ってくれました。

公式サイト
「舞台『画狂人北斎』－2023－」製作発表会見の様子はこちら

【関連記事】timelesz 寺西拓人『「ベンザブロック プレミアムDX」新製品発表会』に登壇
【関連記事】timelesz寺西拓人、突然橋本将生のほっぺをつねる「その二面性ズルくない？」キールズ「二面性体感！キャンペーン」
【関連記事】timelesz 寺西拓人が爽やかな看護師に！「ジョブメドレー」新CM解禁。NGエピソードも
【関連記事】timelesz 松島聡「大切な魔法は今も自分を支えている」6時間越しの思い語る「ハリー・ポッター ショップ 原宿」オープン
【関連記事】「街ぶらロケしてみたい」timelesz 寺西拓人＆橋本将生「キールズ」初のブランドアンバサダー就任にあたりインタビューも公開！
【関連記事】timelesz寺西拓人さん出演 舞台「『新 画狂人北斎』－2025－」上演決定
【関連記事】timelesz、8人体制初のTVCM情報解禁！「AOKI」新CM「新メンバー合流」篇
【関連記事】寺西拓人＆五関晃一登壇！紅ゆずる主演「風と共に去りぬ」ゲネプロ取材会
【関連記事】原 嘉孝＆高田 翔出演「罠」囲み取材とゲネプロ
【関連記事】timelesz 松島聡、60歳差の恋愛を描いた『ハロルドとモード』ゲネプロ＆囲み
【関連記事】Sexy Zone、「GQ MEN OF THE YEAR 2022」 授賞式に登壇
【関連ページ】「timelesz」取材記事一覧

「『新 画狂人北斎』－2025－」

本作は、『画狂人北斎』として、2017年に宮本亞門さんが演出。リーディング公演という形で墨田北斎美術館、イギリスの大英博物館にて上演、さらに曳舟文化センターにて朗読劇『画狂人 北斎』を上演しました。
2019年には、ストレートプレイの舞台作品として初演を迎え、そして2021年、2023年とブラッシュアップをしながら全国にて上演されてきた作品です。

今回は、前作と同じく宮本亞門演出＆池谷雅生脚本ながら、現代と過去を行ったり来たりする前回から、江戸だけを舞台にした物語に大きくリニューアル。

西岡さん演じる葛飾北斎と、寺西さん演じる鳥居耀蔵、2人の対立が物語の軸となっています。

79歳の西岡さんと、30歳の寺西さん。実際の北斎・鳥居の年齢に近い2人の掛け合いにも注目が集まりそうです！

囲み取材

囲み取材には、宮本亜門さん、西岡徳馬さん、雛形あきこさん、timelesz 寺西拓人さん、廣瀬智紀さんの5名が登壇。

本番を前にした緊張感の中、様々な質問が飛び交いました。

以下、書き起こしにてその一部をご紹介します！

ゲネプロを終えた現在の心境を教えてください。

宮本さん：「良かったんじゃないですか！ゲネプロはいつも不安なんですが、演出家冥利に尽きるな～と幸せな気分です」

西岡さん：「これから初日ですが、よくできたゲネプロだったと思います。転換が多くて、でも舞台が暗くて大変なんですが、稽古場からよくやってくれて。芝居の方は、テラ（寺西さん）とばっちりセッションできてるなという感じです」

雛形さん：「セットの上で本番通りに…って初めてだったんですがみんなスムーズで。プロだなと思って。このまま最後まで怪我なくできれば」

寺西さん：「出し切りました。すっかりお腹が空いております。ゲネとはいえ本番さながらの熱量でやらせていただいたのですが、個人的には『もっといろんなことが出来るな～』とすでに課題があります。ここからさらにブラッシュアップしてお届けしたいなと思っています。12か所、31公演、誰一人欠けることなく走り抜けることができたらなと」

廣瀬さん：「無事にゲネプロを終えられてよかったなという気持ちと、いよいよ始まるんだなという胸の高まりを感じています。やんちゃな部分が多い役柄ですが、どうしてそうなってしまったのか、その理由にも説得力をもたせてお届けできたらいいなと思っています」

宮本さん、今回のリニューアルの意図と各キャストについて教えてください。

宮本さん：「何年もやり続けた舞台なので、その時代で見て欲しいものを。今回も、時事にピッタリ、みたいな内容になっています。それを生々しくみなさんに伝えたい。（今回の北斎は）悪役ともいえるんだけど、ただの悪役ではない。映画の『ジョーカー』のように、内面をあぶりだしていくっていう。

実は、徳馬さんは大学の先輩で。そういう上下関係が苦手なのでお会いしたくなかったのですが、いくつか舞台をやらせていただいて『優しい人なんだ～』と。それから何でも言える仲。だからこの舞台は戦いです！お互いバシバシやっています。徳馬さんも、本物だけを見せようと追及してくれています。

雛形さんは人の3倍、先の事を考えている。頭の回転が速すぎて僕もついていけてないんですが（笑）それから廣瀬さんは『初めまして』なんですが、失礼な話、楽しい意味での『2.5次元系の方かな』って思っていて。でも『そこだけじゃない俺は！』って感じでぐいぐい来てくれて『良い役者だな～』って。おトイレで言ったんだよね、俺。並びながら。『あんた良い役者だよ！』って（笑）

寺西さんは、舞台で見て『ただ存在することができる役者がいた』と興奮して！今回は、寺西さんがやったことない事…カツラとかあらゆるもの全部やらせようと。だいぶ細かい事をしつこく言っていたので最初は戸惑っていたみたいですが（笑）僕がダメ出ししても『ありがとうございます』って言うんですよ。徳馬さんは言ったことないですよ！（笑）」

寺西さんにとって、時代劇の舞台は珍しいですよね？

寺西さん：「所作もそうですし、着物の着方から全部が初めてでした。先生に教わったり、徳馬さんにもいろいろ教わって。学びの日々でした。
髷姿については…（質問者に向かって）なんで半笑いなんですか！（笑）初めてカツラをつけたときに、不安というか『これであっているのか…？』という気持ちがありました。で、周りを見渡すとスタッフさんがみんな僕と同じ顔してたんですよ。だからその時はやっぱりあってなくて。今は（サイズ感など変えて）シッカリあっている…と思うので…」

改めて今回の舞台の見どころを教えてください。

西岡さん：「前回からバージョンアップして、もっと深いところで『北斎は何を考えていたのか』『どれだけ絵が好きだったのか』『どれだけワガママな男だったのか』などたくさん課題を、亜門さんと相談しながらここまで来ました。（寺西さんという）いい相手役が出来たので、ジャムセッション、やってまいります。テラは、映画（天文館探偵物語）でも会って知ってたんで。感性が豊かで頭もいいし……あんまり褒めちぎってもなぁ…（笑）とても幸せだと思っていますよ。こういう相手役と巡り会えたのが」

寺西さん：「光栄です。映画の時も相対する役で。でも今回はガッツリ2人だけでお芝居するシーンもありまして。やりやすくやりがいのある日々でした。優しい方なので、緊張はせず。フランクに接していただいております」

稽古での印象深いエピソードはありますか？

西岡さん：「誕生日のお祝いをやっていただきました（笑）それよりも…芝居を練って練って…なので台本が想像以上に変わって。『こういうことできるのはこの舞台だけだな』と。それが楽しかったですね。この数か月寝ても覚めても『北斎』のつもりでやっていました」

雛形さん：「ほんとに日々、セリフが変わりました（笑）でもそれは、みんなの『より良くしよう』という気持ちの表れで、それを亜門さんがまとめてくださって。西岡さんの誕生日の時も、亜門さんが枕をプレゼントされていて、たぶんあれは『北斎の事を寝ている時も忘れるな』という意味で…」

西岡さん：「あの枕はね、1回使ったんだけど寝られませんでした（笑）」

宮本さん：「寝にくいでしょうね…（笑）」

廣瀬さん：「ホントに、寝ても覚めても『北斎』でいらっしゃるので、板の上にたっても北斎そのものでしかなくて。ホントに北斎がそこにいる。そんな北斎とやり取りしている感覚になりました。ちょっとアプローチ違ったなってときは、徳馬さんはすぐ気づいてくださってアドバイスくださったり。稽古の時からホントにお世話になりました」

西岡さんの体作りもすごいですね！

西岡さん：「ふんどし姿のシーンですか？（笑）数か月風呂入ってないみたいにしてくれって演出家に言われて、足の裏まで真っ黒に塗ってます！

俳優は体力勝負、この体が商品ですから、鍛えるってほとではないけど、脳裏に浮かんだ芝居が出来るようにしたいなと思っています。秘訣は（舞台のセリフを引用して）『まだ足りねぇ』という気持ちです。満足したら終わりです。芝居に対しても満足したことはないです！『下手だなぁ下手だなぁ』って思ってやっています。ダメだしにも『ありがとうございます！』と（笑）」

寺西さん：「西岡さんが『まだ足りねぇ』ってことは、こちらはもっと足りないですし。尊敬します」

雛形さん：「たくさん経験されているのに、心のフットワークも軽い。その姿勢がすごいなと」

地方公演で楽しみにしていることはありますか？

寺西さん：「一度映画の時にお食事に連れて行ってもらったのですが、その時、結構飲まれていて。でも次の日シャキっと撮影に臨まれていて。その秘訣？を盗めたらなと思っています。飲み方の秘訣！」

雛形さん：「飲むんですけど、前の日のお酒が残ってない…変わらない。どこでスイッチを変えてるのかなって。気になりますね」

西岡さん：「そういえば、今回稽古中に1回も飲みに行ってなくて。珍しいです。セリフが日々変わるのでその余裕がなかったですね。地方公演ではそれが出来るかな。楽しみです」

廣瀬さん：「ぜひ行かせていただきたいです」

最後にメッセージをお願いします。

西岡さん：「世界中のだれもが知ってる葛飾北斎。でもこのチームでやる『北斎』はひとつしかないですから。お客さんの反応を見て教わることって多々あるんですね、その中で淘汰して、みんなで磨き上げていけばさらに素晴らしいものになると思います。31公演、最後まで完走したいと思います！」

ゲネプロ写真

ストーリーは葛飾北斎と鳥居耀蔵の対峙を軸に展開していきます。

水野忠邦の天保の改革の下、目付や南町奉行という要職に就いた耀蔵は、絵師としてずっと憧れていた北斎に立場上、牙を剥き始めます。

耀蔵は心根は北斎の人間や生き方に魅力を感じながらも厳しく市中の取締りを行い、それは度を越し、とんでもない行動を起こしていきます。絵を描くことにしか興味のない北斎の生き様は、時には人を傷つけ常軌を逸しているようにも思われますが、その人間力の魅力と奥深さに人が惹き付けられていく……。何が幸せなのか。北斎と耀蔵の生き様は現代の世に突き刺さります。

今回、主人公の葛飾北斎役に西岡さん、北斎の娘お栄役に雛形さん、鳥居耀蔵役に寺西さん、北斎の孫の時太郎役に廣瀬さんが。

さらに、新たに登場するシーボルト役にアイル・シオザキさん、

西村屋与八・高井鴻山役に瀬尾タクヤさん、りん役に花音さん、そして北斎の親友とも言える柳亭種彦役に水谷あつしさんが脇を固めます。