4年ぶりの来日公演!ブロードウェイミュージカル「レント」ゲネプロレポート
撮影:ヒダキトモコ
5月29日(日)まで渋谷・東急シアターオーブにて上演されるブロードウェイミュージカル「レント」。
ピューリッツァー賞、トニー賞、オビー賞など各賞を総なめにし、世界中にレントヘッズと呼ばれる熱狂的ファンを生み、社会現象を起こしたミュージカルが2022年5月18日初日を迎え、同日、メディアに向けたゲネプロが開催されました。
https://rentthemusical.jp/
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ストーリー
舞台は20世紀末の NY イースト・ヴィレッジ。荒廃したアパートに住み、家賃(レント)も払えない貧しい生活を送るマークとロジャー。映像作家を目指すマークは女性弁護士ジョアンと付き合い始めた元恋人のパフォーミングアーティスト、モーリーンに今も振り回されている。
シンガーソングライターを目指すロジャーは、曲が書けず悶々とした日々を過ごしているが、ナイトクラブダンサーのミミと出会い、互いに愛し合うものの、心はすれ違う。共に HIV ポジティブのエンジェルとコリンズは永遠の別れを迎える。ある日、行方不明になっていたミミが手遅れの状態で発見される。真っ直ぐな気持ちでミミに向き合うロジャーがやっと書き上げたラブソングを捧げると…
撮影:ヒダキトモコ
「ニューヨークの若者の等身大の生き様をミュージカルで描きたい!」
開幕当日未明に35歳の若さでこの世を去ったクリエーター ジョナサン・ラーソンの「RENT」に込めた想いが、瞬く間にオフ・ブロードウェイからオン・ブロードウェイへと駆け上り、そして世界へ広がっていったミュージカル。
オフ・ブロードウェイで「RENT」の上演がはじまったころ、ライターの私もNYに住んでいたので、超話題になった舞台を観に行きました。
従来の夢物語っぽいミュージカルにはないリアルで残酷なニューヨークの若者たちの、愛と葛藤がつぶさに描かれている異色の作品は、ニューヨーカーたちの熱狂的な支持を得て、あっという間にオンブロードウェイへとステージアップしていったのでした。
撮影:ヒダキトモコ
「RENT」といえば「Seasons of Love」
全員が横一列に並んで心をあわせてハーモナイズさせる代表曲ですね。それぞれの愛と怖れの揺れ動く心が歌い上げられていて心にしみるシーンでした。
ニューヨークで英語だけで観たときは細かいニュアンスまで聞き取れなかったのだけれど、字幕を読んで歌詞を味わうと、生きることの本質を伝えてくれていて奥の深い素晴らしい名曲だと思いました。
撮影:ヒダキトモコ
「過去でもなく未来でもなく、今を生きること。怖れを手放して愛に生きること。」
上演は1996年、描かれているのはドラッグやエイズの問題を抱えていた1989年のイーストヴィレッジが舞台だけれど、今の私たちに向けた大切なメッセージが溢れていて 時代が「RENT」の感性に追いついた感じがしました。
ベースがプッチーニのオペラになぞられているのがとても面白い。
パリの貧乏アーティスト ロドルフォとお針子ミミの物語である「ラ・ボエーム」にインスパイアされた、NYイースト・ヴィレッジのアパートメントの家賃も払えないミュージシャン ロジャーと、ナイトクラブダンサーのミミの恋物語。オペラとは一味違うエンディングに思わず涙をそそられました。
コロナ過で何度も上演が中止になったこの舞台。パフォーマーたちは元より、スタッフの方たちのこのミュージカルにかける熱い思いは私たちオーディエンスにも伝わってきます。
きっと劇場がひとつになる素晴らしい舞台になるでしょう。
ウィークエンドはかなり埋まってきているそうですが、比較的まだ平日のお席は取りやすいとのこと。
ぜひぜひ、美しい天空のシアターオーヴに足を運んで、リアルニューヨークを体験してみて。
ライター ライフスタイリスト乃浬子 Noriko K.
キャストコメント
ロジャー役:コールマン・カミングス
日本に来るのをずっと楽しみにしていました!
コロナ禍でも劇場で待ってくれている皆さんの存在が自分の支えになりました。
皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
マーク役: J.T.ウッド
2018年以来の日本公演になります。東京に再び戻って来ることができて嬉しいです!
生きることの大切さを謳う「レント」で劇場に戻って来ることができて幸せです。
https://rentthemusical.jp/
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