パルミジャーノレッジャーノと日本酒のマリアージュについて「削り方」「合わせ方」
パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会が開催した、「パルミジャーノ・レッジャーノ 日本酒とのペアリング&テイスティングイベント」という、面白そうな企画に参加してまいりました。
「チーズに合わせるのはワインじゃないの?!」
あえての日本酒とのマリアージュに、興味津々。
今日はそんなオシャレ体験談をぜひお愉しみ下さい。
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そもそも「パルミジャーノ・レッジャーノ」とは?
さてさて、はやる気持ちを抑えて(笑)まずはイタリアからいらしたパルミジャーノ協会のアンドレア・ロブスキ氏からパルミジャーノ・レッジャーノチーズのレクチャーを。
そもそもパルミジャーノ・レッジャーノという名前は、北イタリアのパルマとレッジョに由来するので、そのエリア以外でこのチーズをつくることはできないそうなんです。
実は私たちがよく知っているパルメザンチーズは、パルミジャーノではないということ。
豊かな食文化を誇るイタリアの中でも、特に洗練されたライフスタイルを誇る北イタリア。
その肥沃な土地でチーズ職人さんたちが、惜しみない愛情を注いで熟成させたチーズの王様が、パルミジャーノ・レッジャーノです。
いよいよ日本酒と合わせます。まずは削り方から!
続いては日本酒とのマッチングを。
ここからはフードジャーナリストにして、チーズプロフェッショナルでもある佐野嘉彦さんによる「日本酒のタイプにあわせたチーズの削り方実践教室」です。
3種類の器具を駆使して、実際にすりおろしてみたり、かち割ってみたり。
削り方で驚くほどに変化するチーズの魅力。その抑えておきたいポイントとは?
・舌の上に乗せたときのテクスチャーの違い
・口中にひろがるアロマと、鼻に抜ける香の違い
・口溶けの後の余韻の違い
日本酒に合わせた削り方で、実食!
さて、今回の日本酒たちをご提供下さったのは、高知県土佐郡の土佐酒造さん。
細かく削る
まずは、イタリアンレストランでパスタなどにかけてくれる、おろし金ですりおろした粉状のチーズには、「桂月 吟之夢 純米大吟醸 40」を。
舌の上にふわっと乗せたとたんに、あっという間に溶けていく感覚が何とも儚くてエレガントです。
削り立てだからこそ味わえる、フレッシュフルーツをイメージさせるチーズの香りが、華やかな大吟醸を引き立てます。
スライスする
スライスしたパルミジャーノ・レッジャーノには「桂月 吟之夢 純米吟醸酒 55」を。
チース本来の旨味と味わいをしっかりと感じるにはスライススタイルがおススメです。
リッチな香りが鼻にふわりと抜けていく瞬間が至福ですね。余韻もしっかりと味わえる削り方なので、お米の風味をしっかりと残した癖がある吟醸酒とはとてもよくマッチします。
大きくかち割って
最後はワイルドに割ったチーズの欠片と「桂月 相川譽 山廃純米酒 58」の組み合わせです。
複雑な風味と余韻を感じる純米酒に荒削りなパルミジャーノ・レッジャーノがとてもよく会います。日本酒とチーズ双方の旨味が溶け合うとっても幸せな口中マリアージュ。
お料理にもあわせてみました
さて、次は日本酒を軸に、いろんなチーズ料理をあわせてみました。
主役は、島根県出雲市の旭日酒造による「十旭日 生酛純米 27BY」!
イタリアン冷奴
木綿豆腐に刻みオリーブ、オリーブオイルを足し、その上からパルミジャーノ・レッジャーノを削りおろしただけという超シンプルなおつまみ。
豆腐とオリーブオイルは意外とある組み合わせですが、パルミジャーノ・レッジャーノをプラスすることで、さらにコクと味わいが増し、上質なおつまみになります。確かに日本酒にあう!
日本酒リゾット
2品目はイタリアンの定番、白ワイン作るリゾットを日本酒に置き換えて作った「パルミジャーノ・レッジャーノと日本酒のリゾット」。
野菜やチーズの皮の部分で出汁を取ったブロスが効いていて、日本酒のほの甘さと香りと玉ねぎの自然な甘さが活かされています。トッピングに明太子のピンク色が可愛いアクセントに。
イタリアでは、リゾットはその栄養価から日本のお粥のようなノリのいわゆる”おふくろの味”なのだとか。
イタリア風だし巻き卵
3品目はパルミジャーノ・レッジャーノたっぷりのフリッタータ(イタリアのオムレツ)を和風に仕上げた「イタリア風だし巻き卵」。
実はパルミジャーノ・レッジャーノの皮は旨味の宝庫なのだとか。ワックスや添加物を一切使っていないので出汁を取らなきゃモッタイナイ。ということで、2品目のリゾットにも、このだし巻き卵のスープにも、皮からとれるお出汁を活用しているのだそう。
それぞれのお料理にあわせた「十旭日」との相性ですが、佐野さんが仰るにはパルミジャーノ・レッジャーノの濃厚な旨味やコクがお料理にプラスされたお料理には、さらっとした端麗な日本酒より、やや熟成味のある熟成した日本酒との相性が抜群だとのこと。
ぜひ参考にしてみて下さい!
さてさて、パルミジャーノ・レッジャーノと日本酒のペアリングのレポートはいかがでしたでしょうか。
ワインの個性にマッチする様々なチーズを選ぶように、日本酒のタイプに寄り添うチーズのくちどけ感の違いがとっても愉しかったです。
自分の中には今までなかった組み合わせ、ちょっとした遊び心を発揮すれば新しい景色がみえてくるのですね!
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